VPNを使う際の3つの危険
- ウイルス感染のリスク
- 法律・規制違反のリスク
- 速度低下のリスク
VPNはインターネットの使用をより安全でプライベートにするための強力なツールですが、誤った認識や不適切な管理がセキュリティリスクをもたらすケースがあります。
ウイルス感染のリスク
全てのVPNが同じレベルのセキュリティを提供するわけではありません。
市場には多数のVPNサービスが存在し、中にはセキュリティが不十分なものや、ユーザーのデータを不適切に取り扱うものもあります。
VPN接続中の端末がマルウェアに感染していると、ネットワーク全体に拡散する可能性があります。
特に、2019年頃から猛威を振るっている「Emotet」のような、メールの添付ファイル経由で感染するマルウェアは、VPN接続を介して容易に社内ネットワークに侵入します。
法律・規制違反のリスク
一部の国・地域では、VPN利用を規制・禁止している場合があります。
違法なVPN利用は、罰金や刑罰の対象となる可能性があります。
例えば、中国では、当局が許可していないVPNサービスの利用が違法とされています。
日本ではVPNの利用が認められているので、VPNの利用で罰則を受けることはありません。
速度低下のリスク
VPNサーバーの負荷状況や、利用者の通信環境によっては、接続が不安定になったり、速度が低下したりすることがあります。
特に、無料VPNサービスの場合は、サーバーの性能が低く、混雑している場合に著しい速度低下が発生することがあります。
VPNを安全に使うための対策
ここでは上記で紹介した以下のリスクへの対策を詳しく紹介します。
- ウイルス感染のリスク
- 法律・規制違反のリスク
- 速度低下のリスク
ウイルス感染への対策
- 信頼できる有料VPNサービスを使う
- 購入前にセキュリティ機能を確認する
- ノーログポリシーを採用しているか確認
- アンチウイルスソフトウェアの利用
ウイルス対策1
信頼できる有料VPNサービスを使う
信頼できる有料VPNサービスを利用することで、オンラインセキュリティが大きく向上します。
有料VPNは無料のVPNと比較して、暗号化技術、高速で安定したサーバー接続、そして専門的なカスタマーサポートが充実しています。
ウイルス対策2
購入前にセキュリティ機能を確認する
VPNを選ぶ際には、セキュリティ機能の確認が不可欠です。
強力な暗号化技術を使用しているVPNは、ユーザーのデータを保護し、不正アクセスやマルウェアの侵入を防ぎます。
MillenVPNはユーザーのオンラインデータを暗号化するためにAES 256ビットを使用します。
これは、政府機関や金融機関でも使用される強度の高い暗号化方式です。
また、NordVPNは同様の暗号化技術を利用し、さらにDNSリーク保護や自動キルスイッチなどの機能を提供して、接続が不安定になった場合でもデータの漏洩を防ぎます。
これらの有料VPNサービスを利用することで、オンラインでの個人情報の盗難やハッキングのリスクを軽減することができます。
MillenVPNは日本で電気通信事業を行なっているアズポケット株式会社が、総務省に届出を行い、運営しているサービスです。
日本国憲法第21条で定められた、通信の秘密を遵守して運用されており、世界最高水準のプライバシー保護水準で運用されています。
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ウイルス対策3
ノーログポリシーを採用しているか確認
ノーログポリシーがあるVPNは、ユーザーのオンラインでのIPアドレス、ブラウジング履歴、使用したデバイス情報などを一切保存しません。
VPNを選ぶ際には、サービス提供者のプライバシーポリシーを読み、ノーログポリシーが明記されていることを確認することが大切です。
検索履歴、パスワード、アカウント情報、これまでに許可したCookieがひとたびハッカーやブローカーの手に渡ると個人情報が売られてしまいます。
しかし、解決策が1つ、あるいは2つあります。
- ネット上のデータを削除する
- オンライン上でリアルIDを保護する
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ウイルス対策4
アンチウイルスソフトウェアの利用
VPNと併用するアンチウイルスソフトウェアは、デバイスのセキュリティを強化し、オンライン上のリスクから保護します。
例えば、Avastやマカフィーのようなアンチウイルスソフトウェアは、リアルタイムでシステムを監視し、ウイルスやマルウェア、スパイウェアなどを検出してブロックします。
これらのソフトウェアは、怪しいウェブサイトへのアクセスを遮断したり、ダウンロードされたファイルをスキャンしたりして、デバイスへの脅威を未然に防ぎます。
定期的なデータベース更新により、新たに発見された脅威にも対応します。
アンチウイルスソフトウェアの定期的な更新とスキャンは、デバイスを最新のセキュリティ脅威から守る上で不可欠です。
法律・規制違反への対策
- 地域の法律と規制を確認する
- 信頼できるネットワークでのみ使用する
- 規制が厳しい地域では個人を特定できる発信を避ける
- 専門家に助言してもらう
違反への対策1
地域の法律と規制を確認する
VPNを使用する際には、その地域の法律や規制を確認することが重要です。
中国では政府に認可されたVPN以外の使用が禁止されており、ロシアも特定のVPNの使用に対して制限を設けています。
これらの国でVPNを使用する際には、合法的なVPNサービスを選ぶことが必須です。
合法的なVPNサービスは通常、政府の規制に準拠しており、通信内容が政府に監視される可能性がある点を理解しておく必要があります。
このような地域でのVPN利用に際しては、現地の法律に基づいて適切なサービスを選択し、違法行為を避けることが重要です。
中国におけるVPN使用
中国ではVPNの使用は法律で規制されていますが、完全に禁止されているわけではありません。
中国政府に認可されたVPNは使用が許可されており、これらは中国の三大通信キャリア中国移動、中国聯通、中国電信によって提供されています。
しかしこれらのサービスを契約するためには、資本金1000万元以上の法人である必要があり料金も高額です。
そのため、個人がこれらのサービスを利用することは不可能です。
中国ではインターネットに厳しい制限があり、政府に都合の悪い情報のアクセスが制限されているため、VPNの需要は高いです。
しかし、中国政府の検閲システムとの兼ね合いで、認可されたVPNのみが使用されています。
これは政府が検閲を維持しながら、一定のインターネットアクセスを許可するという方針によるものです。
ロシアにおけるVPN使用の状況
ロシア政府はインターネットの検閲やアクセス制限を実施しており、政府が許可していないVPNの使用は違法とされています。
つまり、ロシアでは特定の認可されたVPNのみが合法的に利用できます。
政府に認可されたVPNは政府の監視下にあるため、通信内容のプライバシーが完全には保証されない状態です。
そのためロシアでVPNを使用する際には、現地の法律や規制を十分理解し、慎重に対応する必要があります。
違反への対策2
信頼できるネットワークでのみ使用する
フリーWi-Fiはセキュリティが低く、データ漏洩のリスクがあります。
例えば、カフェや空港などの公共のWi-Fiスポットでは、VPNを使用してもネットワーク自体の脆弱性により安全が保障されないことがあります。
一方、自宅や職場など管理された信頼できるネットワーク環境でVPNを使用すると、通信内容の保護が向上します。
違反への対策3
規制が厳しい地域では個人を特定できる発信を避ける
VPNの規制が行われている国でVPNを使用する際には、オンラインでの個人情報の露出に注意する必要があります。
たとえVPNがプライバシーを保護するとしても、SNS上での個人情報の共有や、本人を特定できる写真やコメントを投稿することは、特定の国や地域の法律や規制に違反する恐れがあります。
例えば、中国やロシアのようにインターネット使用に厳しい規制を設けている国では、政治的な意見や特定の内容を含む投稿が法的な問題を引き起こす可能性があります。
FacebookやInstagramに自宅や職場の写真、個人のスケジュールなどを投稿することは、特定の国や地域での法的な規制に抵触する可能性があるため、慎重になるべきです。
違反への対策4
専門家に助言してもらう
VPNに関する法的な側面やセキュリティ上の疑問がある場合、ITセキュリティの専門家や法律の専門家に相談するのがおすすめです。
例えば企業でVPNを導入する場合、ITセキュリティの専門家によるセキュリティ設定の確認や、社内のデータ保護ポリシーに関するアドバイスが得られます。
個人ユーザーであれば、オンラインプライバシーの保護や、特定の国や地域でのVPN使用に関する法的規制について法律アドバイザーに相談することが有効です。
接続が不安定性、速度が低下することへの対策
- 安全なVPNプロトコルの使用
- 定期的なソフトウェア更新
- VPN接続のテスト
速度低下の対策1
安全なVPNプロトコルを使う
VPN接続の品質は、使用するプロトコルに大きく左右されます。
OpenVPNは業界で最も信頼されているプロトコルの一つで、優れた暗号化強度と安定した接続速度を提供します。
一方、IKEv2/IPSecはモバイルデバイスで優れたパフォーマンスを発揮し、接続の切断や切り替えが頻繁に発生する環境でも安定しています。
これらのプロトコルは、高いセキュリティレベルを維持しながら、データの伝送速度の低下を抑えます。
VPNを選ぶ際には、これらのプロトコルがサポートされているかを確認し、使用環境に最適なプロトコルを選択することが重要です。
速度低下の対策2
定期的なソフトウェア更新
NordVPNやSurfsharkのような主要なVPNサービスは、定期的にセキュリティアップデートやパフォーマンス向上のためのアップデートをリリースします。
アップデートには、セキュリティの向上、バグの修正、パフォーマンスの改善が含まれておりVPNの品質が向上します。
定期的な更新により、セキュリティの穴を塞ぐパッチが適用されたり、データ転送プロセスが効率化されたりします。
速度低下の対策3
VPN接続のテスト
VPNのパフォーマンスは、速度テストツールを使用してダウンロード速度とアップロード速度を測定することができます。
加えて、異なるVPNサーバーを試すことで、地理的な位置やサーバーの混雑状況によって接続の品質を評価することが可能です。
例えば、一部のサーバーが特定の時間帯に過負荷になっている場合、他のサーバーに切り替えることで速度と安定性を改善できることがあります。
どうしても無料VPNを利用したい場合の対策
- 信頼性の高い無料VPNを利用する
- 十分なセキュリティ機能があるVPNを利用する
- ノーログポリシーを採用しているVPNを利用する
信頼性の高い無料VPNを利用する
ProtonVPNやWindscribeのような無料VPNは、厳格なセキュリティ基準を持ち、ユーザーからの評価も良いです。
これらのVPNはセキュリティの不備が原因でのデータ漏洩やプライバシー侵害のリスクを減らすために、信頼できる暗号化技術やその他のセキュリティ対策を採用しています。
無料VPNを選ぶ際には、公式サイトやフォーラム、レビューサイトでの評判をリサーチし、過去のセキュリティ違反の履歴がないかを確認することが大切です。
十分なセキュリティ機能があるVPNを利用する
無料VPNを安全に使用するためには、どのような暗号化技術を使用しているか確認することが重要です。
例えばAES 256ビット暗号化は業界標準であり、ハッキングのリスクが低くなります。
また自動キルスイッチ機能は、VPN接続が意図せず切断された場合にインターネット接続を自動的に遮断し、データ漏洩を防ぐ重要な機能です。
ノーログポリシーを採用しているVPNを利用する
ノーログポリシーを持つVPNは、ユーザーのブラウジング履歴、IPアドレス、接続タイムスタンプなどの情報を一切記録しないことを保証します。
これにより、ユーザーのオンライン活動が外部に漏れるリスクが軽減されます。
例えば、TunnelBearやHide.meなどの無料VPNサービスは、明確なノーログポリシーを公表しており、ユーザーのプライバシーを守ることを明示しています。
ノーログポリシーの確認は、プライバシー保護のために特に重要であり、無料VPNを選ぶ際の主要な判断基準の一つとなります。
突然VPNに接続できなくなった場合の対処法
VPNに接続できなくなった場合、以下のステップを踏んで問題を解決してください。
VPNアプリケーションが最新バージョンであることを確認してください。
アップデートがあれば実行し、その後再度VPN接続を試みます。
VPNはインターネット接続に依存しているため、まずはWi-Fiや有線接続が正常であることを確認してください。
問題がなければVPN接続を再試行します。
接続しようとしているサーバーに問題がある可能性があります。
VPNクライアントで異なるサーバーに接続を試み、問題が解決するかを確認します。
ファイアウォールやアンチウイルスソフトウェアがVPN接続を妨げていないか確認します。
必要であれば、VPNを信頼できるアプリケーションとして設定します。
VPNクライアントの設定に誤りがないか確認し、必要に応じてリセットします。
設定の誤りが原因で接続問題が生じている可能性があります。
上記のステップを試しても問題が解決しない場合は、VPNサービスのサポートに連絡してください。
問題の特定と解決のために具体的なアドバイスを提供しています。
VPNがセキュリティを確保する仕組み
VPNがセキュリティを確保する仕組みは、データの暗号化とトンネリングプロトコルを使用することによって成り立っています。
具体的な仕組みは以下の通りです。
データ暗号化
VPNはインターネット上で送受信されるデータを暗号化することで、ユーザーのプライバシーとデータの安全性を保護します。
たとえば、AES(Advanced Encryption Standard)256ビット暗号化は、非常に強力なセキュリティレベルを提供し、政府機関や金融機関でも使用されています。
この暗号化によって、ユーザーがインターネット上で行う活動(ブラウジング、メッセージの送受信、ファイルのダウンロードなど)は外部から読み取ることができなくなります。
トンネリングプロトコルの利用
VPNはユーザーのデータをトンネル化することで安全にインターネット上を転送します。
このトンネリングプロトコル(例:OpenVPN、L2TP/IPSec、IKEv2/IPSecなど)によって、データパケットは保護されたトンネル内を通過し、外部からの侵入や盗聴を防ぎます。
トンネリングは、データがVPNサーバーへ送られる際に暗号化され、サーバーからインターネットへと出る時に復号化される過程を指します。
IPアドレスの隠蔽と偽装
VPNを使用すると、ユーザーの実際のIPアドレスは隠され、VPNサーバーのIPアドレスが代わりに表示されます。
これにより、ユーザーの実際の地理的位置やオンラインでのアイデンティティが隠され、追跡や監視を回避できます。
セキュリティプロトコルの適用
VPNはセキュリティを強化するために様々なプロトコルを適用します。
例えば、キルスイッチはVPN接続が不意に切断された際にインターネット接続を自動的に遮断し、データの漏洩を防ぎます。
また、DNSリーク保護は、ユーザーのクエリがISPのDNSサーバーを通じて漏洩するのを防ぎます。