家事や買い物の合間に、自宅PCで止まっているコード作業の続きを進めたい。そんな声に応えて登場したのがClaude CodeのRemote Controlです。これまでPCの前を離れると待つしかなかった時間を、スマホ片手の作業時間に変えられます。
2026年2月に公開された機能で、外出先のスマホから自宅PCで稼働中のClaude Codeへ指示を送れます。PCの前を離れても作業が止まりません。リリース当初はMaxプラン専用でしたが、現在はProプランや無料プランでも試せる範囲が広がっています。
特別な準備は要りません。普段使っているスマホと、Claude Codeを入れた自宅PCがあれば数分で繋がります。追加のソフトをスマホに入れる必要もなく、Claude公式アプリかブラウザだけで操作できます。
ターミナル(黒い画面)に慣れていない人でも、打つコマンドは claude remote-control の1行だけです。実行後に表示されるQRコードをスマホで読み取れば、5分以内に接続が終わります。
Remote Controlでできること
Remote Controlで読者が手にする操作は大きく3つです。スマホから自宅PCのClaude Codeを直接操作する、PCで始めた作業をスマホで続ける、長時間タスクの完了通知をスマホで受け取る。順番に見ます。
スマホから自宅PCのClaude Codeを操作する
外出先のスマホから、自宅PCで稼働中のClaude Codeに直接話しかけられます。コードの修正・テスト実行・コミット指示などを、PCの前にいなくてもスマホから依頼できます。
コンビニのレジ前で「あのテスト通った?」と聞けば、PC側でテストが走った結果が即返ってきます。買い物中・通院中・寝る前のベッドの中でも、自宅PCに頼みごとを追加できます。
/rc または claude remote-control と打ちます。略称RCで呼ばれることが多い機能です。PCで始めた作業をスマホで続ける
自宅PCで開始したClaude Codeの会話を、外出先のスマホでそのまま続けられます。朝にPCで頼んだコードレビューの結果を、通勤電車のスマホで確認して追加指示を送る、という流れが自然にできます。
複数デバイス間で会話履歴は自動で同期します。PCで送ったメッセージはスマホにも表示され、スマホで送った内容もPCのターミナルに即時反映されます。ネット切断やPCスリープからの自動再接続にも対応します。
完了通知をスマホで受け取る
長時間かかるタスクの完了や、AIからの判断要求が必要なタイミングで、Claude公式アプリへプッシュ通知が届きます。テスト実行・ビルド・大量のファイル整形など、結果を待つ作業のあいだ、スマホをポケットに入れたまま別の用事を進められます。
プロンプトに「終わったら通知して」と書けば、完了時にスマホへ通知が飛びます。判断が必要な場面でAIが質問を投げる場合も、同じ仕組みで通知が来ます。通知の細かい設定はiOS/Androidで違いがあるため、章「スマホ通知の設定手順」で順番に説明します。
Remote Controlの基本動作
「できること」を支えている仕組みです。クラウド型のAIサービスやリモートデスクトップとは設計思想が違うので、混同しないように整理します。
自宅PCで実行・ファイルはローカルのまま
実際にコードを書き換えたりテストを走らせたりするのは自宅PCです。スマホはPCの画面とキーボード代わりになるイメージで、ファイルもMCP設定も自宅PCに置いたまま動きます。外出先で勝手にクラウド送信されることはありません。
- ○ファイルがネット上に送られる
- ○サーバーが処理を実行
- ○解約するとデータも消える
- ◎ファイルは自宅PCに留まる
- ◎自宅PCが処理を実行
- ◎PCを止めれば即座に終わる
リモートデスクトップとの違い
Remote Controlは「PCの全画面をスマホに映す」仕組みではありません。Claude Codeの会話部分だけをスマホに転送する設計で、PCのデスクトップは見えません。
通信は外向きHTTPSのみ・侵入経路なし
Remote Controlは自宅PCから外向きにHTTPS通信を出すだけで、外からPC内部に接続することはありません。家のネットワークにポートを開ける必要も、VPNを張る必要もありません。
認証は短期間で失効する一時鍵を使っています。QRコードを読み取った瞬間に紐づくため、第三者が同じQRを後から拾っても接続できない仕組みです。
Remote Controlで現状できないこと
便利な反面、Remote Controlには「PCがないと動かない」「ネットが切れると終わる」など現バージョンの制限もあります。設定前に知っておくと、つまずきを避けられます。
PC・ネットに依存する制限
自宅PCの電源を落としていると使えません。PCを起動した状態で、Claude Codeのプロセスを稼働させておく必要があります。ネット接続が10分以上途絶えるとセッションが自動で終了します。
スマホからは操作できないコマンド
新規セッションをスマホから立ち上げる機能は2026年5月時点で限定的で、すでに稼働中のセッションを継続操作する用途が中心です。一部のスラッシュコマンドはスマホ側で実行できません。
- PCが完全シャットダウン中:使えない
- PCがスリープ:起こす設定次第で稼働可否が変わる
- ネット切断が10分超:自動でセッション終了
- 新規プロジェクトのゼロからの立ち上げ:基本はPCで開始
/mcp/plugin/resume:スマホからは不可
用意するもの
必要なのはPC・スマホ・claude.aiアカウントの3点だけで、追加のソフト購入は不要です。事前に claude --version でv2.1.51以上であること、claude auth login がclaude.aiアカウントで通っていることの2点を確認しておくと、つまずきません。
最低限必要な4つの要素
Claude Codeが稼働中のPCと、操作用のスマホが1台ずつあれば十分です。タブレットでもブラウザがあれば代用できます。
PC側のネット環境は安定性を優先します。スマホ側は移動中の回線でも繋がりますが、地下や圏外では一時的に切れます。通信が10分以上途絶えるとセッションが自動終了します。長時間の圏外移動は避けるのが無難です。
対応プランの確認
リリース当初はMaxプラン専用でしたが、2026年5月時点では全プランで使えるようになっています。
| プラン | Remote Control | 備考 |
|---|---|---|
| Free | △ | 短時間の試用に限定される場合あり |
| Pro | ○ | 通常利用に問題なし |
| Max | ○ | リリース当初からの対応プラン |
| Team | ○ | 管理者による有効化が必要 |
| Enterprise | ○ | 管理者による有効化と監査ログ対応 |
| Ultraplan | × | claude.ai/code UIを占有するため併用不可 |
Team/Enterpriseで使うときは、管理者画面のトグルを有効にしておきます。個人プランは特別な手続き不要で、コマンドを打てば即使えます。
なお、Anthropicは段階的な機能展開を進めており、リリース時点ではMaxプラン専用だった機能が3か月でPro以下にも開放されました。今後さらに対象が広がる可能性もあるため、自分のプランで使えない場合は数か月後に再確認してみるのも一手です。
バージョンと認証
Claude Code本体のバージョンが古いと、コマンド自体が認識されません。アップデートしてから試してみてください。最新版へのアップデートは公式サイトからのインストール、または npm update -g 等のコマンドで完了します。
| 項目 | 必要バージョン | 確認方法 |
|---|---|---|
| Claude Code本体 | v2.1.51以上 | claude --version で確認 |
| モバイル通知 | v2.1.110以上 | アプリの設定画面から確認 |
| VS Code拡張 | v2.1.79以上 | 拡張機能タブで確認 |
| 認証 | claude.aiログイン | claude auth login |
claude auth login でclaude.aiアカウントの認証を済ませてください。claude setup-token で発行した inference-only トークンも対象外です。接続までの設定3ステップ
打つコマンドは1行、スマホの操作も数タップで済みます。所要時間は5分ほどです。事前にバージョン確認とログインを済ませておけば、つまずきません。
PC側コマンドからQR読取までの流れ
PC側でサーバーを起動し、表示されたQRコードをスマホで読み取り、スマホに操作画面が出れば完了です。
claude remote-control と入力します。ここでの「QRコード」は、レジで支払うときに見るあの白黒の四角と同じものです。スマホをかざすだけで接続情報が読み取れます。
ターミナルを初めて開く人は、Macなら「ターミナル」アプリ、Windowsなら「PowerShell」を起動してみてください。画面のQRコードは一度きりの接続情報です。読み取るとあなたのアカウントと結びつき、第三者が同じQRを使っても接続できません。
サーバーモードの起動コマンド
「サーバーモード」は、Claude Code本体を常駐させ、スマホからの接続を待ち受け続ける動作のことです。
